肯定的なフィードバック

新たに人事評価制度構築プロジェクトが始まった企業の社長の言葉を、紹介したいと思います。


「10年、20年前であれば、人事評価制度を導入しようなんて思わなかった。」
「あるとき、よく出来る部下に『言葉でしっかりと褒めてもらいたかった』と言われた。」
「言葉で伝えなくても、給料を上げているということは、認めている証拠。何も言わなくても、それくらいわかってくれるだろ?そう思っていた。」
「でも、給料を上げているだけじゃ、ダメだったんだ。承認している、という気持ちは部下には伝わっていなかったんだ。」


似たようなケースが起こっている現場も多いと思います。
「仕事ぶりに見合った評価を受けている」「日常的に感謝やねぎらいの言葉をかけられる」「良い仕事をしたときは褒められる」など、肯定的・公正なフィードバックが働く幸せに大きく影響することは、調査結果から明らかになっています。具体的には、パーソル総研+前野研究室の下記の資料をご参照下さい。

上記の図をご覧になっていただければわかるように、「目標の設定・共有」「肯定的・公正なFB」は、社員の働く幸せを向上させるための注目領域です。
ですが、それらを会社に根付かせ、習慣化し、定着させるのは、大変なことです。
それを、可能とするのが、人事評価制度の整備運用の徹底です。
自社に合った人事評価制度を整備し、運用することは、働く幸せの向上のみならず、目標の管理、社員の成長(管理職も)、賃金に対する納得感向上、社内コミュニケーションの活性化、上司&部下の人間関係改善など、様々な効果があります。
中小企業においては、まだ人事評価制度がない会社、制度はあるものの機能していない会社、年功序列の仕組みとなっているので改善したいと考えている会社など、色々あると思います。是非、これを機会に、人事評価制度を見直してみることをお勧めします。