賞与基準

現在、某クライアント様の賞与基準を作成しております。
基本給テーブルと並び、評価を報酬に反映する際の核となる報酬制度です。
色々な考え方がありますので、参考までに簡単に基本的な考え方を紹介します。

①原資(総額)の決め方
売上、粗利、営業利益等、会社が重視する経営指標と連動して、原資を決める
企業様が多いです。全社員の基本給の総額をベースとして、目標達成率が100%
であれば、1~1.5か月分を支給するというパターンですね。

グループ会社がある場合には、グループ会社の業績も考慮する場合もございます。
労働組合がある際には、組合と話し合いの上、決定することもあります。

なお、機械的に原資を決定することは少ないです。
例えば、売上目標達成率が120%であれば、賞与は全社員の基本給の
総額×1.2か月を支給すると、硬直的な計算式にするのではなく、

②分配基準の決め方
様々なやり方がございますが、一番多いのは、基本給をベースとした支給方法です。
賞与を夏と冬の2回支給する場合、夏:基本給×1か月、冬:1.5か月として、
それに業績指標を掛けたものを支給するというパターンです。

それに、個人の業績を反映させたり、部門貢献度を付け加えたりします。
ベースに基本給だけでなく、管理職手当を付け加えることもありますね。

賞与は会社によって様々な基準がありますが、今までで制度構築のお手伝いを
している中で一番印象に残っている賞与基準は【均等割り(頭数で割る)】です。
詳細は下記の通り。

①原資の決定方法
目標の営業利益率を超えた場合、業績により上限●●万円として賞与の原資とする。

②賞与原資の分配方法
・人事評価の評点で100点満点中55点以上だった者を賞与の支給対象者とする。
・原資÷賞与支給対象者で賞与支給金額を決定する。

非常にシンプルです。
この方法で支給した場合、新卒社員だろうが、部門長クラスであろうが、全員
賞与の金額は同じになります。

この賞与基準を導入したのは、社員数100名位の企業様ですが、初めて賞与を支給
するにあたり、社長が色々と考えたのですが、下記のようなコンセプトにしたい
という想いが固まり、このような基準となりました。

みんなで、共通の目標を追いかけよう。達成したら、役職や職種、新人や
ベテランも関係なく、利益をみんなで均等に山分けして、喜びを共有しよう。

賞与基準の作成にあたっては、色々なやり方がございます。
中には、サイコロを振って、出た数により、賞与額が増える会社もあります。
皆様も是非、自社なりの賞与基準を作成してください。