1on1
最近、1on1研修を実施することが増えています。
1on1とは、上司と部下が1対1で面談を実施することです。
元々はアメリカのIT企業で導入されていたものですが、徐々に日本の企業にも
浸透しています。
比較的、保守的と言われる東海圏のしかも地銀での導入実績が、私の知る限り
でも2行ほどございます。
1on1は、Yahoo!社のように毎週1回が義務付けられている場合もあれば、
3カ月に1回程度実施している会社もあります。主流は、月1回ですね。
仮に月に1回実施したとしても、通常の人事評価の面談以外に、1on1を実施
すると、年に16回程度面談をすることになります。
1回あたり30分程度かかることを想定すると、事前準備や事後処理も踏まえると、
1回の面談当たり、1時間程度は必要となります。
「うわ~、面倒くさい!何でそんなことするんだ!?」
と思われる経営者、管理職の方もいらっしゃると思います。
1on1面談の導入企業の先駆者的な位置づけである日本のIT企業でも導入時には、
管理職からの大きな反発があったと聞いています。
それに対して、当時の社長は、「1on1がやれないなら、管理職を辞めて下さい」
と言い切り、半ば強引にスタートした制度が、現在では非常にうまく機能し
ているようです。
では、なぜ1on1を導入する企業が増えているのか?
大きく分けると3つの目的がございます。
【1】関係性の構築
クライアント(1on1を受ける人)が安心して本音を話せる関係性を築く。
上司と部下との間のコミュニケーションが活発化し、人間関係が良くなる
ということですね。
【2】モチベーション向上
クライアント(1on1を受ける人)のモチベーション阻害要因を知り、
それが取り除かれるよう支援する。
結果としてモチベーションの向上につながるということです。
今後のキャリアの話、会社の方針、他部署の人間関係の悩みetc 通常業務
の報連相では、深く話せないような内容も1on1では話すことが出来ます。
【3】成長の支援
クライアント(1on1を受ける人)の性格・志向・強みを知り、今後の成⾧に
つながるよう支援する。
定期的にざっくばらんなコミュニケーションを継続することで、相互理解が
深まります。クライアントの価値観、理想の未来、強み・弱みなどを把握する
ことで、今まで以上に質の高いサポートが出来るようになります。
結果として、
「働きやすい職場づくり(離職の防止)」「生産性の向上」「業績の向上」
につなげるというのが最終的なゴールです。
興味のある方は、是非社内でチャレンジしてみてください。
最初は、うまくいかなくても当然です。
特に、「傾聴」することが出来ていない管理職の方が多いです。
まずは一通りやり方を身に付けた後は、とにかく場数を踏んで、
慣れることが重要です。