他人との比較

以前にもご紹介しましたが、慶應義塾大学の前野教授によると、幸せには
下記の4つの因子があると言われています。


1つ目の因子:やってみよう!」因子(自己実現と成長)
人生の意義が明確、自己実現をしている人は幸福度が高いです。

2つ目の因子:「ありがとう!」因子(つながりと感謝)
他者と積極的に接し、人に感謝し、他人との関係で幸福を得ている人は幸福度が高くなります。

3つ目の因子:「なんとかなる!」因子(楽観・前向き)
楽観的で気持ちの切り替えが早い人は幸福度が上がります。

4つ目の因子:「ありのまま!」因子(独立・自分らしさ)
人目を気にせず、人との比較に陥らず、本来の自分のままに行動できる人は幸福です。


先日、ある経営者の方とお話をして、「ありのまま!」因子の大切さを改めて
実感することが出来ました。
その方は創業社長で、現在は株式上場を視野に入れながら組織強化を図っています。
一般人の感覚からすれば、十二分に経済的にも社会的にも成功されている方です。

ですが、そんな方でも他人と比較してしまうことがあるとのこと。
もっと業績が良かったり、既に上場したりしている企業の社長と一緒にいるとき、
少し置いてけぼりにあったような、隅っこに追いやられるているような感じがすることも
あるようです。

このような感覚に至ることは、誰にでもあります。
以前、ブログでも紹介しましたが、ミラーニューロンという霊長類などの高等動物
には脳内で働く神経細胞があり、このミラーニューロンが働くときに、人は自分と他者と
を比較しているからです。比較することで、自分のポジションをとらえているのです。

例えば、同窓会で会うクラスメイトが仕事やプライベートでうまくいっている様子を見たり、
会社の同期で出世している人を見たりするときに「羨ましいな」と心の中で想うことも
あるでしょう。
それだけでなく、SNSやYouTube等で、他人の情報で溢れている社会ですから、
人と比較して自身の現状を卑下したり、劣等感を感じたり、行き過ぎると、
「自分なんて~」「どうせ~」「私はついてない」など、ネガティブな感情が渦巻き、
自己肯定感を下げることにもつながります。

他人と比べられる幸せ(金、モノ、社会的地位)=地位財は、幸せが長続きせず
他人と関係なく得られる幸せ(心、健康、安全)=非地位財は、幸せが長続きする
ことが研究結果によりわかっています。

ですから、他人と比較してしまいそうになったときには、是非、このブログの記事や
幸せの4因子を思い出してくださいね。