感謝
最近、様々な企業様のサポートをする中で、私の中でバズっているキーワード
があります。それは「感謝」です。
会社内で「感謝」の言葉を伝え合おう、という企業様が増えているのです。
幾つか例を挙げて説明します。
①行動指針・評価項目
ある社長は、社員一人ひとりと面談を実施していく中で、「感謝」の気持ち
が少ないことに気が付きました。
当たり前と思っていることが、実は当たり前ではないことに気が付いていないと。
例えば、創業100年近くの安定会社で、自宅からも近く通勤が全く負担にならない
環境で、給与や賞与がしっかりと支給されているということ。
会社内には色々な部門や職種があり、苦手だったり出来ない仕事は他の人に
任せ、サポートして貰いながら自分の仕事が出来ているということ。
仕入れ先や顧客が存在するからこそ、自社の事業が存続し、働くことが出来て
いるということ。
いずれも当たり前と思ってしまいますが、決して当たり前ではない。
そこで、「感謝」という言葉を会社の大切にしたい理念、行動指針に取り入れ、
更には、人事評価制度の評価項目にも組み込んでいくことになりました。
②エンゲージメント向上
ある会社で、エンゲージメント(やりがい)向上のサポートをさせて頂いて
おります。社長や人事とディスカッションをしながら、様々な施策を比較
検討しておりました。その中で、まず導入を検討しようとなったのが、
「ピアボーナス」(従業員同士がお互いに仕事の成果や貢献に対して賞賛し
たり認めたりするだけでなく、それと共に少額の報酬を送り合う仕組み)です。
狙いは、社員同士で感謝の言葉を伝え合い、人間関係や働きやすさ、
協力関係の向上につなげるためです。
③サーベイフィードバック
組織診断(エンゲージメントサーベイ)後、部門長に集まっていただき、
診断結果のフィードバック、理想の会社像、現状と理想のギャップが
生まれている原因、その解消方法、まずやるべき施策を検討しました。
8名の皆様で話し合った結果、「ありがとうを相互に伝え合う」ということ
をまずはやってみようという話になりました。
「気軽に話せて、協力し合える関係が出来ている会社」にするという理想に
近づくために、まずは感謝の気持ちが必要ということになりました。
最近は様々な会社で、社内で感謝の気持ちを伝え合うような仕組みを作って
いる会社が増えてきています。そこで、コストがかからず気軽に導入できる
感謝を軸とした人事施策を幾つかご紹介します。参考にして頂ければ幸いです。
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1.感謝カードの促進
社内で手書きの感謝カードを交換し、同僚同士がお互いに感謝の意を表現できるようにする。
2.週次の感謝メール
週に一度、感謝のメールを従業員同士で交換し合う文化を醸成する。
3.ランチ会
チームメンバー同士が専門知識を共有するランチタイムのセッションを定期的に実施する。
(ナレッジ共有という目的も含む)
4.同僚の日の定期開催
毎月1回、特定の日を「同僚の日」とし、感謝の意を表現し合う機会を設ける。
5.感謝の壁
オフィスの壁に「感謝の壁」を設け、同僚がポストイットなどで感謝のメッセージを残すことを奨励する。
6.週次の成功ストーリータイム
週に一度、成功したプロジェクトや個人の業績を共有するミーティングを開催する。
7.社内SNSやチャットツールの活用
社内SNSやチャットツールを活用して、感謝の言葉や賛辞を共有し合う。
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