【well-being書籍のご紹介~VOL.6~】エンゲージメント経営(柴田彰 著)

今回は、well-beingではなく、engagement(エンゲージメント)に関する書籍を
紹介したいと思います。

両者は下記のように異なる意味合いとして、利用されています。
・well-being:幸福・健康・良い状態
・engagement:社員の会社に対する貢献意欲、社員と会社が双方の成長を支援する関係
しかし、実質的には両者は重なるところも多い概念です。

実際に、本日ご紹介する「エンゲージメント経営」の目次には、下記のような記載
があります。
・第2章「社員が働くことに幸せを感じる構造」
・第4章「幸せの感じ方は人それぞれ」で終わってしまわないように
well-beingとengagementをほぼ同じような意味合いで使っている記述も散見されます。

著者自身、「社員エンゲージメントとは、社員の幸せというものを頂点においた
思想の体系である」と書き記しています。

コーン・フェリーのコンサルタントの方が執筆されただけあって、多くの調査結果
をもとに論理的に説得力を持って展開されています。

さて、この書籍に関して紹介したいことは、「社員エンゲージメントと相関が高い
ドライバー」です。順位は下記の通りです。

1位:顧客に提供する体験的価値への自信
2位:成果創出に向けた効果的な組織体制
3位:自社におけるキャリア目標達成の見込み
3位:生産性を高めるための環境整備
5位:やりがいや興味がある仕事を行う機会
6位:仕事を進めるための十分な人員の確保
7位:一個人としての尊重
7位:自社の戦略と目標に対する信頼感

上記の因子群は、調査対象となっている約30社、約23万人のエンゲージメントに対して、
強い関係性を有しているものです。

栄えある第1位は、「顧客に提供する体験的価値」への自信ということですが、これは、
自社の製品やサービスを通じて顧客が体験することが出来る感覚的、情緒的な価値
ことを言います。

平たくいうと、「自分の仕事を通じてお客様に満足してもらっている」という自信が
エンゲージメントに一番大きな影響を与えているということです。

この書籍では、engagementを高めるためのヒントや具体的な方法が記載されているので、
興味のある方は是非、お読みください。