キャリアデザイン研修と心理的安全性

先週、某企業でキャリアデザイン研修を実施しました。

過去を振り返り、自分の価値観や強みを発見し、最高の自分をイメージしながらキャリアプランを立て、相互に発表するというものです。
このキャリアデザイン研修は、手前味噌ながら大変オススメで、どの組織で実施しても満足度が高く、研修終了後の皆様の顔つき、アンケートの文面、感想などから、自己肯定感の向上モチベーションやエンゲージメントの向上チームワーク強化の効果を実感しております。

気持ちが前向きになる瞬間に立ち会えるのは、研修講師冥利に尽きるというもので、私自身の元気&のwell-beingの源となっています。今回ご参加頂いた方の感想の中で、特に嬉しかったのが、一緒に働く人たちのことを深く知ることができて、今まで以上に好きになった。そして、そんな人達がいるこの会社のことも好きになったという感想です。私はその感想を聞いていて、思わず目頭が熱くなってしまいました。

このように、当社の実施するキャリアデザイン研修は、一人ひとりのキャリアの自律を促す人財開発という視点のみならず、組織内の人間関係を変えて組織力を向上させるという組織開発の視点も重視し、研修プログラム開発、運営をしています。この研修は、20代メンバークラスの方から50代管理職クラスの方まで、年代や役職を問わず、効果を実感して頂けることがわかっていますので、これからも色々な組織で実施していきたいと思います。

さて、本日はそんなキャリアデザイン研修と心理的安全性の関係について書きたいと思います。

「キャリアデザイン研修を実施することで、組織の心理的安全性は高まるか?」

私は、常々、上記の問に対する答えが気になっていました。
心理的安全性とは、ご存じの方も多いと思いますが、Googleのプロジェクト・アリストテレスで判明した、組織の生産性に影響を与える極めて重要な要素です。簡単に言うと、「組織内で安心して何でも言える」という状態ですね。「これを言ったら怒られるんじゃないか?嫌われるんじゃないか?」と内心ビクビクしている際には、生産性向上のための業務改善策や組織の問題点の指摘ができず、何でも言い合える関係性があるからこそ、問題や改善点が相互に指摘でき、学習する組織となり、組織の生産性が向上するというわけです。

先日、心理的安全性を向上させるための管理職トレーニングを実施している株式会社メンタルコンパスの代表であり精神科医でもある井伊先生にお話する機会があったので、私が実施しているようなキャリアデザイン研修で心理的安全性が高まるのか質問してみました。

すると、答えとしては、YESでした。
キャリアデザイン研修で心理的安全性を高めることが出来るということです。
価値観・強み・キャリアプランなどの個人的な情報を共有することで、相互理解、信頼関係が深まり、人間関係が良くなり、そんな相手に対しては素直に自分の気持ちを伝えやすくなるということです。
ただ、もちろん、研修のやり仕方次第では、心理的安全性が低くなることもあるとのこと。
研修の際に、「そんなの強みじゃない」とか、「もっとしっかりとしたキャリアプラン立てなよ」なんてお互いにダメ出しし合うような流れになってしまうと、元も子もないようです。それはそうですよね(笑)。納得です。
今後は、上記のような点に注意しながら、今後も自信を持ってキャリアデザイン研修を実施していきたいと思います。