会社経営の目的

フランスでは、2019年より利益以外の目標を達成する責任を負う「使命を果たす会社
という会社形態が加わりました。

ダノンは上場企業でその第1号となり、定款に新たな4つの目標を盛り込みました。
①製品を介した健康の改善 地球資源の保護 将来を社員を形成すること
包摂的な成長 の4つです。

他方、アメリカのデラウェア州には、「パブリック・ベネフィット・コーポレーション
という特殊な会社形態があります。
株主利益のみならず社会や環境に関連する公益にも責任を負うと明示した会社形態で、
その会社が貢献を目指す特定の公益を定め、経営陣はその公益と株主の金銭的な利益
とが釣り合うように経営する義務を負うものです。
フランスの「使命を果たす会社」と似たような概念ですね。

米オンライン住宅保険のレモネードは、パブリック・ベネフィット・コーポレーションで
上場した会社ですが、その目論見書には、「財務結果を最大化しない場合でも、
ステークホルダー(利害関係者)の最善の利益になると考える行動をとることがある」
と記載されており、株主の利益以上に大切なことがあることを明言されています。

会社の経営で一番大切なことは、利益を確保することではない、利益追求だけが
会社の目的ではない、という大きな流れが出来ていると思います。

では、会社経営の目的とは何なのか?
その答えを導く示唆となる記事があるので紹介したいと思います。
慶大の前野教授と早大の入山教授の対談です。是非、お読みください。

Harvard Business Review 2020.05.19