【well-being書籍のご紹介~VOL.9~】さあ、才能に目覚めよう(トム・ラス 著)
さて、今回のwell-being関連書籍のご紹介は、あのストレングス・ファインダーで有名な、「さあ、才能に目覚めよう」です。累計100万部突破とのことですから、ご存知の方も多いかもしれませんね。
この本は、人の資質・強みにフォーカスを当てた書籍です。人の資質を34に分類し、それぞれの特徴や、その資質を保有する人と働く際の注意点等が紹介されています。
ポジティブ心理学の大御所、マーティン・セリグマン博士によれば、ストレングス=強みを活かすことは、well-beingの土台となる、重要な要素です。強みを発揮することが、well-beingの5要素(PWRMA)を支える、強化するという関係にあるためです。そして、個人の強みを発見するツールとして、著名なものが、2つあります。
一つは、VIA。もう一つが、今回ご紹介するストレングス・ファインダーです。
「さあ、才能に目覚めよう」を購入すると、書籍にストレングス・ファインダーへのアクセスコードが記載されていて、WEB上で強み診断が出来るという代物です。1,800円という値段で強みに関しての詳細が記載されている書籍と自分の強みが把握できるのですが、リーズナブルと言えるでしょう。累計100万部突破にも納得です。
ちなみに、ストレングス・ファインダーの強み一覧は下記の通りです。
1 | 親密性 | 「親密性」の資質が高い人は、他の人たちとの緊密な関係を楽しみます。目標達成のために友人と努力することから、大きな満足感を得ます。 |
2 | 共感性 | 「共感性」の資質が高い人は、自分を相手の状況に置き換えて考えることにより、相手の感情を察することができます。 |
3 | 個別化 | 「個別化」の資質が高い人は、一人ひとりが持つユニークな個性に興味をひかれます。異なるタイプの人たちの集団をまとめ、生産性の高いチームを作ることに長けています。 |
4 | 活発性 | 「活発性」の資質が高い人は、アイデアを実行に移すことにより結果をもたらします。単に話すだけではなく、いますぐ実行することを望みます。 |
5 | 最上志向 | 「最上志向」の資質が高い人は、個人や集団の卓越性を高める手段として、強みに注目します。優れたものを最高レベルのものに変えようとします。 |
6 | 戦略性 | 「戦略性」の資質が高い人は、目的に向かうための選択肢を想定することができます。いかなる想定に直面しようとも、適切なパターンと問題点を直ちに予測することができます。 |
7 | 学習欲 | 「学習欲」の資質が高い人は、学習意欲が旺盛で、常に向上を望んでいます。結果よりも学習すること自体に意義を見出します。 |
8 | 着想 | 「着想」の資質が高い人は、新しいアイデアを考えるのが大好きです。見た目には共通点のない現象に、関連性を見出すことができます。 |
9 | 成長促進 | 「成長促進」の資質が高い人は、他の人の持つ可能性を認識し、それを伸ばします。小さな進歩の兆候を見逃さず、成長の証に満足感を得ます。 |
10 | 責任感 | 「責任感」の資質が高い人は、一度やると言ったことに対して、心理的に責任意識を持ちます。正直さや忠実さなどの普遍的価値を大切にしています。 |
11 | 適応性 | 「適応性」の資質が高い人は、流れに沿って進むことを好みます。「今」を大切にし、それぞれの時点で進む方向をひとつずつ選択することにより、将来を見極めます。 |
12 | 自己確信 | 「自己確信」の資質が高い人は、自分の能力と判断力に自信を持っており、リスクを冒すこともあります。まるで、自分が正しい方向へ進んでいることを教えてくれる羅針盤が体内に備わっているかのようです。 |
13 | アレンジ | 「アレンジ」の資質が高い人は、多くの物事を整理し組織化することができると同時に、この能力を補完する柔軟性も備えています。すべての要素と資源をどのように組み合わせたら、最高の生産性を実現できるのかを考えるのが好きです。 |
14 | 目標志向 | 「目標志向」の資質が高い人は、目標を定め、その目標に向かってまい進し、目標達成に必要な修正を行うことができます。優先順位をつけてから、そのとおりに行動します。 |
15 | ポジティブ | 「ポジティブ」の資質が高い人は、情熱的であり、しかも自然にその熱意を人に分け与えることができます。生き生きとしており、他の人たちに活気を吹き込み、やる気を起こさせることができます。 |
16 | コミュニケーション | 「コミュニケーション」の資質が高い人は、一般的に自分の考えを言葉に表すのが得意です。話術に優れ、物事を印象的に説明するのが上手です。 |
17 | 達成欲 | 「達成欲」の資質が高い人は、並外れたスタミナがあり、旺盛に仕事に取り組みます。自分が多忙で生産的であることに、大きな満足感を得ます。 |
18 | 分析思考 | 「分析思考」の資質が高い人は、物事の理由と原因を追求します。状況に影響を与える可能性のあるすべての要素を考慮に入れる能力を備えています。 |
19 | 信念 | 「信念」の資質が高い人は、核となる普遍的な価値観を持っています。これらの価値観は、彼らの人生に明確な意義をもたらします。 |
20 | 指令性 | 「指令性」の資質が高い人は、存在感があります。状況の主導権を握り、決断を下します。 |
21 | 調和性 | 「調和性」の資質が高い人は、意見の一致を求めます。意見の衝突を嫌い、異なる意見でも一致する点を探ります。 |
22 | 慎重さ | 「慎重さ」の資質が高い人は、決定や選択を行うときに細心の注意を払います。あらゆる道のりには、危険や困難が待ち受けていると考えています。 |
23 | 未来志向 | 「未来志向」の資質が高い人は、未来と未来にできることを心に描くことで、ひらめきを得ます。未来についてのビジョンを語ることで、人々にエネルギーを与えます。 |
24 | 運命思考 | 「運命思考」の資質が高い人は、あらゆる人や物事は互いに結び付いていると考えています。この世に偶然というものはほとんど存在せず、ほぼあらゆる出来事には何らかの意味が存在すると確信しています。 |
25 | 自我 | 「自我」の資質が高い人は、大きな影響を与えることを望んでいます。独立心に富み、組織や周囲の人々に与える影響の大きさに基づいてプロジェクトに優先順位をつけます。 |
26 | 内省 | 「内省」の資質が高い人は、知的な活動に多くの時間を費やします。内省的で、知的な議論が好きです。 |
27 | 包含 | 「包含」の資質が高い人は、相手を受け入れることができます。人の輪から外れている人に注意を払い、そのような人を輪に入れようと努力します。 |
28 | 社交性 | 「社交性」の資質が高い人は、知らない人と出会い、惹きつけ味方につけることが大好きです。見知らぬ人と打ち解けて親しくなることから満足感を得ます。 |
29 | 原点思考 | 「原点思考」の資質が高い人は、過去について考えるのが好きです。歴史をたどることにより、現在を理解します。 |
30 | 公平性 | 「公平性」の資質が高い人は、あらゆる人を平等に扱う必要性を確信しています。明確なルールを定め、それに従うことで、世界のすべての人を公平に扱おうとします。 |
31 | 規律性 | 「規律性」の資質が高い人は、日課や身のまわりを秩序だてることを好みます。世界は自分の考えた秩序で説明できると考えています。 |
32 | 回復志向 | 「回復志向」の資質が高い人は、問題を解決するのが大好きです。どこに問題があるのかを探りあて、それを解決することに長けています。 |
33 | 競争性 | 「競争性」の資質が高い人は、自分の進歩を他の人と比較します。コンテストで勝つために、相当な努力をします。 |
34 | 収集心 | 「収集心」の資質が高い人は、収集や蓄積を必要とします。その対象には、情報、アイデア、人工物だけでなく、人間関係も含まれる場合があります。 |
上記の34のリストを見て、自分で一番自身があるものを3~5つピックアップするだけでも自己理解の促進、自己肯定感の強化に役立ちます。また、その強みを職場でどう発揮するか?さらに強めるためには何をすればいいのか?を考え、行動に移すことで成長に繋がります。
なお、超優秀な人材が集まる東京の某WEBコンサルティング会社では、社員全員がこのストレングスファインダーを受験し、強みを公表しあい、それを参考にしながらプロジェクトを組んだり、仕事を任せたりするそうです。このように個人の能力開発のみならず、組織力向上にも活用することが出来ますので、是非参考にしてください。
蛇足ではありますが、私の強みは下記の通り。過去2回、診断しました。
・2019年:①成長促進、②ポジティブ、③最上思考、④信念、⑤責任感
・2008年:①学習欲、②目標思考、③達成欲、④最上思考、⑤社交性
このように、強みは年齢や経験と共に変わってくるというのが面白いところです。
2008年当時は、成長意欲旺盛で目標達成意識の強い人達が集まる会社に所属していたので、上司にストレングスファインダーの結果を見せたところ、「強みの組み合わせが良いね!」と褒められたことを思い出しました。